心と体の痛みのお部屋 管理人エリーの日記です。


by elly_mylove
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ゴッドハンド

私が事故で頚椎や背中を怪我したのは、1998年の秋のことでした。
その後2001年にオーストラリアにわたって、現地の医療機関で適切な治療を受けることが出来て寛解に導かれたのですが、
まだまだ日本にいて痛みがとても強かったとき、一時期民間の治療院に通っていて、
地元ではとても有名なゴッドハンドの治療師の治療をつぶさに見る機会をいただいたことがありました。



ゴッドハンドの治療ツールは、スイナと呼ばれる中国式のちょっと独特なマッサージでした。
普通のマッサージとどこが違うかというと、大雑把に言ってしまえば、たまらなく痛い場所(つぼ)をしっかり捉えて、ストレッチしながら手作りのパン生地を力強くこねるようなダイナミックな感じで行われるマッサージで、かなり痛いことです。
今にして思えば、圧痛点だか、トリガーポイントだかを捉えて刺激するのが上手な、腕のいい先生だったのだとおもうのですが、
治療室の中からは、よく患者さんの「いたた。。。。」という悲鳴やうめき声が聞こえてきました.
けれども、患者さんはひっきりなしに遠方から訪れていました。

中でも脳梗塞の患者さんのリハビリは秀逸で、私が一度見学した治療では、麻痺したほうの半身の肩が、使われないうちに筋肉が萎縮して、だらりと垂れ下がって、腕が重い。首が痛い。腕が切り落としたいほどだ。こんな痛くて動かない腕は切ってしまいたい。としきりにいっていたおばあちゃまが、マッサージを受けていくうちに、だらりと垂れ下がっていた左肩の筋肉がふっともとの位置に戻ってきました。体つきが見た目も含めてどんどん正常になっていって、動かなかった左手がどんどん機能をとりもどして御箸が持てるようになったことを、強烈に覚えています。

他にも印象的だったのは、ひざが痛くて、正座が出来ない。お医者さんにいったら、関節の中が老化でとげだらけになっているからだ。。といわれていた人が、一度のマッサージで正座ができ、スタスタと歩けるようになったこと。
リュウマチで固まっていた関節が、数回で可動域が劇的に広がったこと。。
数え上げればキリがありません。

当時は、不思議な現象だなあ。あの先生はよっぽど腕がいいんだな、と感心していただけだったのですが、今は、人間の体に起こる不具合は、たとえばそれが脳梗塞のあとの後遺症のようなものであっても、適切に筋肉に介入して手当てすることによって、ずいぶんよくなるのだな、とか、関節が悪いからだ、といわれている痛みの多くの症例は、やはり筋肉の活性化をするとよくなるのだな。。などなど背景にある基礎的なものが少しわかってきました。、レントゲンで写った骨の異常は、ひとまずそのままにして、民間療法もふくめてですが、根気よく続ける運動療法で、筋肉の治療をじっくりすることは、とても大切なことなのだな、、とか、そうだったのか、と今振り返ってはっと思いあたることはとても沢山あります。

私は、医療者ではないので、ヘルニアだとか、すべり症だとか、いろいろな脊椎の病気に関して、メカニズムはもちろん、よくわからないし、コメントする立場には本当はないのですが。。
やはり、脊椎の病気だ、とレッテルを貼られて、そうだと思って一種痛みをあきらめている人の中に、筋肉の痛みがこじれてなかなか寛解されずに残ってしまったという人はかなり多いのではないでしょうか。
自分の経験からいっても、筋肉のメインテナンスを一生懸命やることは、いつも病気にいい結果をもたらしてきたので、やはりきちんとした医療機関でも、筋肉の手入れを患者さんが受けられるようになったらいいな、、と思っています。

一部の一流スポーツ選手が受けているような、筋肉のメインテナンスが、もし医療機関やきちんとした国家資格の治療施設で受けられたら、痛み系患者さんは安心なのではないでしょうか。

長く疼痛患者でいるうちに、筋肉というのは、動かさなくても痛んでくるし、動かしすぎてもいたんでくるし、鍛えることはできるけれども、怪我もしやすく、緊張にも弱い、いったんこじれると痛みはなかなか治らない、人によって強い弱いはあるけれど、健康を保つには、少し意識してメインテナンスをしないといけない。筋肉って、軽視されがちだけれども、実はデリケートで難しい器官なのだな。。という印象を今もっています。

オーストラリアで気楽にマッサージやストレッチや、運動療法を教えてくれたPTの存在が、日本にもあったら、痛みをめぐる患者さんの心理面はずいぶん違うし、余分な手術も少なくなると思うんです。
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by elly_mylove | 2006-01-10 20:43 | 痛みについて